電気電子情報通信工学科



  • 教員による推薦図書
  • 人工知能は人間を超えるか ディープラーニングの先にあるもの
    松尾豊/著,KADOKAWA,2015.
  • 韓国のプロ棋士が人工知能(AI)に負けたり,AIがけん引役の一つである第4次産業革命によって,2030年には雇用が今より735万人減るという試算が出たりしている.AIとは何で,何ができ,何ができないのか,また,何故,今注目されているのか.これらの疑問に対して本書は平易に解き明かしてくれる.大学で行う学習が,AIが行う学習と同じような作業になっているようだと,あなたもAIに負けるだろう.
  • 多数決を疑う 社会的選択理論とは何か
    坂井豊貴/著,岩波書店,2015.
  • 改憲することなく,安保関連法案が成立したが,日本国憲法の改憲規程の条件は,満たすことが数学的に困難なものなのか.また,様々な意見を集約し,集団の意志を決定するため,我々は多数決を利用しているが,果たしてこれは最適な方法なのか.本書は,これらの疑問に対して平易に答えてくれる.上品でない語が出てきたりするが,民主主義とは何かを考える上で,本書の内容は,大学生であれば知っておくべきであろう.
  • 非線形科学 同期する世界
    蔵本由紀/著,集英社,2014.
  • 本書は,二つのばらばらに動いていた振り子時計が同期してくる話に始まり,ロンドンのミレニアムブリッジの振動,蛍の点滅,体内時計と,様々な分野に見られる同期現象について書いている.著者の博識に驚かされると同時に,これらの同期を単純な数理モデルで記述可能であることが面白い.電気を学ぶ者は,交流回路の定常現象を振幅と位相だけに着目して扱う手法を知っているから,この数理モデルに興味を覚えるが,それだけでなく,生体内で生じている種々の電気現象に関する記述にも引き込まれる.
  • 波紋と螺旋とフィボナッチ - 数理の眼鏡でみえてくる生命の形の神秘
    近藤滋/著,学研メディカル秀潤社,2013.
  • 本書は,貝の形や動物の模様など,様々な形態がどのような原理で生み出されるのかを解説しており,数学的内容を扱っているにも関わらず,数式に煩わされることなく面白く読める. また,コンピュータで有名なアラン・チューリングがこのような生命科学分野で重要な仕事をしていたことにも驚かされる. さらに,最後には筆者の体験を通して,数理モデルの意義やそれを探求する楽しさが語られるが,この部分は工学者・技術者を目指す学生にとっても必読であろう. なぜなら,物を設計したり,最適化したりする際には,有用な数理モデルが必須であるから.
  • 世界の技術を支配するベル研究所の興亡(The Idea Factory – Bell Labs and the Great Age of American Innovation)
    ジョン・ガートナー/著,土方奈美/訳,文藝春秋,2013.
  • ベル研究所は米国の電話会社AT&Tの基礎研究部門として1925年に設立された.そして,1930年代後半から1970年代前半にかけて,現代のエレクトロニクスや情報通信分野の根幹をなす装置・理論・技術を次々と生み出した.トランジスタを発明したブラッテン,バーディーン,ショックレー,情報通信理論をほぼ独力で完成させたシャノン,衛星通信技術を確立したピアース,携帯電話のセルラー方式を考案したリングとヤング,それを実現したフレンキエル,ポーター,エンゲル.本書では,ベル研究所を舞台に活躍したこれらの科学者たちと,真のイノベーションを生み出す組織作りに手腕をふるったケリーやバックリーといった人物に焦点を当て,活き活きと描いている.科学技術の飛躍的な進歩につながる発明や発見がどのようにして生まれるか,本書はそのヒントを与えてくれる.
  • 世界で最も強力な9のアルゴリズム(Nine Algorithms that Changed the Future : The Ingenious Ideas that Drive Today's Computers, John MacCormick, Princeton University Press)
    ジョン・マコーミック/著,長尾高弘/訳,日経BP社,2012.
  • 本書は,コンピュータに関する基礎的な知識が無くても読めるアルゴリズムの本である. 本書で取り上げられているアルゴリズムは,情報通信技術者向けの教科書で紹介されるような物ではなく,インターネットユーザであればちょっと気になる具体的な問題に対するアルゴリズムであり,それらのアルゴリズムを構築するための基本的なアイデア(本書ではこれをトリックと言っている)が極めて平易に書かれている. このトリックの記述が追えなかったり,追うのが嫌になるような人は,在学中に演繹的な論理的思考力を鍛え直す必要があるという意味で,自分の理解力を測るために使うこともできるであろう.
  • ハーバードからの贈り物(Remember Who You Are : Life Stories That Inspire the Heart and Mind, Daisy Wademan, Harvard Business School Press)
    デイジー・ウェイドマン/著,幾島幸子/訳,ランダムハウス講談社,2004.
  • 本書は,ハーバード大学ビジネススクールの教授陣が学生に送る様々なメッセージを収録している. これらのメッセージは,学期の終わりに自らの体験を基に語られるもので,企業のトップすなわちリーダーになるためのアドバイスになっている. しかし,その内容は含蓄に富み,企業経営者だけでなく,これから人生を切り開いて行こうとする若者全てに有益である. どれも短い文章であるので,簡単に読めるであろう.
  • 起業工学
    福田國彌,水野博之/監修,加納剛太/編著,幻冬舎ルネッサンス,2012.
  • 本書は,大阪電気通信大学がパナソニック(株)の協力を得て開催した起業工学講座の要約であり, ベンチャー企業が果たしている役割,ベンチャー企業を育てる風土, 起業する際の条件,技術者の姿などが,様々な例を通して紹介されている.その内容は, 電気電子情報通信工学分野において活躍しようとしている学生が知っておくべき普遍的なものである.
  • エレクトリックな科学革命(How Electricity Switched On the Modern World)
    ディヴィッド・ボダニス/著,吉田三知世/訳,早川書房,2007.
  • 電気電子情報通信工学科で電気の基礎と応用を学ぶ際,電気の歴史を知っていると,理解が深まる. また,このような歴史に対する知識は,電気現象の様々な側面を知り,それらが社会においてどのように利用されるべきかを考える上で,極めて重要である. このような意味で,本書は,電気無しでは成り立たない現代社会において, 電気電子情報通信工学の分野で活躍しようと志す者にとって必読の書であると言っても過言ではない.
  • 計算機屋かく戦えり
    遠藤諭/著,アスキー,1996.
  • 諸君の多くは,コンピュータはアメリカにおいて発明され,日本に持ち込まれたものであると考えているであろう. しかし,コンピュータ(計算機械)に取り組んだ多くの日本人がいる. 関孝和(1708 年没)のような大数学者だけでなく,江戸時代には庶民が数学パズルを楽しんでいたそうである. この本を読んで,コンピュータは誰かが作ってくれる物ではなく,自分でも作れる物であることを知り,計算( computing )を楽しもう.
  • きわどい科学(At the Fringes of Sciences)
    マイケル・W・フリードランダー著,田中嘉津夫,久保田裕訳,白陽社,1997.
  • 21世紀になって,我々の周りを飛び交う情報の量はますます増大し,大量の情報の中から正しい情報を選出し, 本質を見極める能力を育成することの重要性が,様々な場面で強調されている. 我々は,科学的とは論理的かつ客観的であることだから,科学の分野では誤った情報に振り回されるようなことは少ないのではと期待しがちである. しかし,世の中には,科学の衣を着た怪しげな情報が跋扈している.本書を読んで,科学的とは何かを考えてみてはどうか.
  • 日本語が亡びるとき-英語の世紀の中で
    水村美苗/著,筑摩書房,2008.
  • 最近の学生がよく言う答えに,「分かっているのですが,何と言ったらよいのか分かりません」というのがある.言語は思考の道具であり,思考のない人間に個性などない.電気の分野の用語だけでなく,何でもカワイイやマジッすかで済ますのではなく, 多くの言葉を覚え,それらを駆使できなければ, 大学生とはいえない. では,言葉を覚える際,英語と日本語の比率はどうあるべきなのであろう.本書は,後半は少々回りくどくなるが,このような問題を考える機会を提供してくれる.
  • ビッグバン宇宙論(上,下)(Big Bang: The Most Important Scientific Discovery of All Time and Why You Need to Know About It, vol. I, II)
    サイモン・シン/著,青木 薫/訳,新潮社,2006.
  • 20世紀の後半以降,天文学は,可視光線だけではなく, 電磁波を利用する電波天文学が重要となっている.その創始者とも言えるKarl Jansky博士は,アメリカ電話電信会社ベル研究所の技師であった.今や電子工学の世界はナノメートル(10の -9乗メートル)の極小の世界に入り込んでいるが,たまには壮大な宇宙に思いをはせるのはよいのではないだろうか.原書の副題にもあるように,何故それを知っておかねばならないかを考えてみては.
  • 役に立つ一次式---整数計画法「気まぐれな王女」の50年
    今野 浩/著,日本評論社,2005.
  • 本書は,“役に立たない”はずの整数計画法が“役に立つ”方法として大復活を遂げた世紀の大逆転劇をドラマチックに描いたものです. 整数計画法をめぐる国内外の熾烈な研究競争と莫大な利益を約束する整数計画法ソフトウェアの開発競争をめぐり, 様々な実名入りの登場人物の栄光と挫折を描いたドキュメンタリーで,とても面白く,また数学がいかに世の中の役に立っているかを実感することができます.研究者同士の確執,新しい解法の出現,旧解法の復活,日本の躍進,線形計画法の創始者ダンツィクがノーベル経済学賞を逃した衝撃など,興味深い話題が満載で,また整数計画法の幾何学的イメージもつかむことができる,線形計画法/整数計画法の入門書として最適な著書でもあります.理数系を目指す中・高生,理数系に進んだ大学生には是非読んでいただきたい本です.
  • 素数の音楽
    マーカス・デュ・ソートイ/著, 冨永 星/訳,新潮クレスト・ブックス, 2005.
  • 本書は,リーマン予想という素数の非常に深い性質を表す,数学の未解決問題を主題として,それに関係する研究を行なった主要な数学者達の生身の姿を描写した,大変興味深い科学啓蒙書です.大学学部程度の数学の素養がないと意味のわからない箇所もありますが,それらを気にせずに読めば,「ゼータ関数の風景」,素数の「音色を奏でるオーケストラ」,「混沌とした素数の満ち潮」といった比喩が想像力を刺激し,並みいる数学者の挑戦を退けてきた素数が開く広大な地平を,心地よく鑑賞することができます.数学に関心のある高校生や大学生に是非読んでいただきたい本です.
  • 電気発見物語
    藤村 哲夫/著, 講談社 , 2002.
  • 電気現象は,目に見えない現象です.その電気現象をどのように解明したのか.先人たちが編み出した数々のアイデアに感動し,すさまじい追求心に脱帽します.その歴史を本書で辿ってみてはどうでしょうか.本学科での講義が一段と楽しくなるに違いありません.
  • 理系思考
    元村 有希子/著, 毎日新聞社
  • 受験勉強から開放されたら,科学について報道されていることに目を向けてみてはどうでしょうか.局所的だった受験勉強から視点をグッと引いて,これからの科学について大局的に思いを巡らせてみましょう.新しい自分のやりたいことを発見し,大学での勉学の方向性を定める良いきっかけを与えてくれると思います.
  • フェルマーの最終定理
    サイモン・シン/著, 青木 薫/訳, 新潮社
  • 問題解決のエッセンスを壮大な物語の中で感じてほしいと思います.深遠な数学はさておき,本書を読んで自分なりに感じたこと,それが「あなたがこれからやりたいこと」の原動力となるかもしれません.
  • 科学の哲学
    西脇 与作/著, 慶応義塾大学出版会(株), 2004.
  • 独創エネルギー工学
    西澤 潤一/編著 , 講談社サイエンテイフィク社, 2008.
  • 新装版 物理の散歩道 全5巻,新 物理の散歩道 全5巻
    ロゲルギスト/著,「新装版・・・」:岩波書店,「新・・・」:ちくま学芸文庫,2009~2010.
  • 1960年代,日本を代表する物理学者6~7名が定期的に集まり,雑談する中から,身近な事象や身の回りのものについて,その背後にある物理に注目し思索を深め,エッセイ風に文章としてまとめたのが本シリーズである.「情報」と「エネルギー」の融合を意味する造語「ロゲルギーク」をテーマの柱とし,ロゲルギストというペンネームで多種多様な話題を提供している. 本書を読むと,物理というのは決して無味乾燥な堅苦しいものではなく,まずは,日常の物事を考えるための最も基本的な素養として不可欠なものであることに気づく.そして,一見当たり前と思えるようなこと,簡単そうなことでも,ひとつひとつ考察を積み重ねることによって,予想もしない深みに達し,全く新しいとらえ方が可能となることがわかる.この思考の過程は,研究の進め方とも相通ずるものがある. 本シリーズは2009年から装いを新たに刊行され,購入しやすくなった.初版から50年近く経ってもその内容は全く色褪せることはない.ぜひ手に取り,興味を持った話題から読み進めてほしい.
  • 思考の整理学
    外山 滋比古/著, 筑摩書房, 1986.
  • 大学で学問を修めるうえで最も重要なことは,自分の頭で考え,納得しながら一歩一歩進んでいくことであると私は思っている.大学卒業後,社会に出て活躍するためには,自らのアイディアで新しい物事を生み出していくことが必要であり,そのためには関連分野の基礎的事項をいかに深く理解しているかが重要で,これも自分の頭で考えるというプロセスを経ることが不可欠である.自分の頭で考えるとはどういうことか,知的創造とはどういうことか,本書にはそのヒントとなることがちりばめられている.
  • 漢字と日本人
    高島 俊男/著, 文藝春秋, 2001.
  • 以前,外国人から,「なぜ日本人は漢字を使うのか,全て平仮名やローマ字表記にすれば,日本語を学ぶ外国人にとってもありがたいのに」と言われ,うまく答えることができなかったことがある.しかしながら本書を読むと,日本人にとって漢字抜きで思考し,表現することは(たとえ会話であっても)もはや不可能であることがわかる.国際化の時代だからこそ,まずは日本語を正しく用いてコミュニケーション能力を高めていくことが重要である.本書は日本語に対する理解を深めるのに適した好著である.
  • 電子立国日本を育てた男―八木秀次と独創者たち
    松尾 博志/著, 文藝春秋, 1992.
  • 現代の科学技術社会は多くの先達の努力によって築かれたものであることは言うまでもない.本書では,「八木・宇田アンテナ」の発明者である八木秀次が,自身の研究による貢献とともに,独創性あふれる後輩研究者の育成を通じて,エレクトロニクス分野での日本の隆盛の礎をいかに築いたかが詳細に描かれている.私も学生時代に読んで,やる気をかきたてられた書物である.
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