山村研究室 研究テーマ例

  本研究室では、大規模集積回路をはじめとする非線形システムの新しい設計・解析手法に関する研究を行っています。本研究の特徴は「これまでの技術ではできなかったことを可能にする新しいアルゴリズムの開発」にあります。それにより民生機器の高度化・低価格化、更にはそれに関連する情報産業の発展に貢献しています。また、最先端の人工知能の開発を可能にする新しい数理最適化アルゴリズムに関する研究を行っています。以下、これまでの代表的な研究テーマ例とその成果例を紹介します。



Ⅰ. 大規模集積回路の新しい設計・解析手法の開発

  このテーマに関する過去の実績は以下の通りです。

  最近の研究では、上記アルゴリズムを「計算効率の改善」「インプリメントの容易化」「新しい機能の開発」などの観点から飛躍的に発展させる研究が進められています。現時点での成果は以下の通りで、これらを更に発展させる研究を行います。


Ⅱ. 線形計画法を用いた非線形システムの新しい解析法に関する研究

  非線形という曲がりくねった世界の問題を線形計画という平坦な世界に引きずり込んで料理しようという研究で、本研究室で開発され、現在様々な分野(遺伝子工学、ニューラルネットワーク、人工知能、精度保証、ファジィ最適化、パターン認識、指紋認証、数理経済学など)で応用されている、非常に有効性の高い方法に関する研究です。Microsoft Excelにも搭載されている方法で、厳密な品質を要求される医療機器の開発などで威力を発揮しています。


Ⅲ. 整数計画ソルバーを用いた非線形システムの新しい解析法に関する研究


Ⅳ. 複雑系のコンピュータシミュレーション技法に関する研究

  複雑系のコンピュータシミュレーションを容易にする研究で、外部機関からの依頼により行う場合もあります。昨年度は旭化成と高分子溶液の多層平衡に関する共同研究を行いました。その他、クラスタリングによる航空写真の画像理解(宇宙開発事業団)、経済予測モデル(富士総研)などの共同研究例があります。


Ⅴ. SPICE指向型解析法に関する研究

 「式を回路で記述する」という逆転的発想に基づく方法論に関する研究です。これも本研究室で生まれたオリジナルのアイデアで、例えばⅠ.で述べた「生産金額年間800億円の技術」の最新版を、「専門的知識があまりなくても」「複雑なプログラミングを行うことなく」「誰でも」「手軽に」「無料で」「簡単に」解くことを可能にする研究です。


Ⅵ. 多変数関数を一変数関数の和で表現するアルゴリズムに関する研究

 1900年のパリの国際数学者会議で提唱された有名なヒルベルトの第13問題「多変数関数を一変数関数の和で表現できるか」に対し、コルモゴロフが与えた存在証明に実用的なコンピュータアルゴリズムを与える研究で、現在様々な分野でその応用と実用化が進められています。電気の分野ではMOS LSIの解析やニューラルネットワークなどで応用されています。


Ⅶ. 山村研究室の学生の活躍

 山村研の研究は「それまでの技術ではできなかったことを可能にする」研究のため、成功した場合の学会や産業界からの評価は非常に高く、歴代のOBは在学中の研究により科学技術庁長官賞、電子情報通信学会論文賞、情報処理学会業績賞、船井情報科学振興賞、電気通信普及財団賞(3名)、電子情報通信学回路とシステムワークショップ奨励賞(5名)、IEEE ICCCAS 最優秀論文賞(2名)、IEEE APCCAS 最優秀論文賞、渋谷健一奨励賞(2名)、中央大学学員会会長賞(4名)、船木勝馬学術奨励賞、中大電気同窓会賞(10名)など、様々な賞を受賞しています。




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