電 波 工 学
Electromagnetic Wave Engineering
対象: 理工学部 電気・電子 工学科 3 年
講義時間
一部:電気・電子工学科: 後 期 火 曜 2 限
二部:電気・電子工学科: 後 期 月 曜 2 限
講義内容:
電気通信は,大きく分けて,無線通信と有線通信に区別される.電磁波を用いた無線通信は,
携帯電話,衛星通信等,現在の情報伝送手段の主流になってきている.これらの通信技術を理解
したり,使用する場合,あるいはこれらの通信機器を設計するには,情報を搬送するのに用い
られる電磁波の特性を理解している必要がある.本講義では,「電磁界理論」(選択)の受講
をある程度前提として,電磁波の放射および伝搬の基礎理論ついて講義する.
内容目次
1.電磁波の基礎(2回程度)
1.1 マックスウェルの方程式
1.2 平面波
2.電磁波の放射(2回程度)
2.1 ベクトルポテンシャルとスカラポテンシャル
2.2 自由空間中のグリーン関数
3.基本的なアンテナ(4回程度)
3.1 微小ダイポールアンテナと微小ループアンテナ
3.2 半波長ダイポールアンテナ
3.3 アレイアンテナと開口面アンテナ
4.電磁波の伝搬(3回程度)
4.1 異媒質境界における電磁波の反射と透過
4.2 電離層による電磁波の伝搬
5.電磁波の散乱(2回程度)
5.1 山岳回折
5.2 建造物や各種物体による電磁波の散乱
6.電磁波応用(1回程度)
(注)括弧内は予定講義回数を示す.
講義・評価方針:
講義に対する出席は,学生の自主性に任せ,講義に出ていなくとも,自分で勉強し,試験ができていれば,
単位を与える.
講義に出席する以上,講義時間中の無駄話は慎み,静粛に講義を受けること.
最終評価は,学年末の最終試験で決定する.
また講義中の演習等において回答例を示したり,講義に対する重要な寄与をした場合には,
最終評価に加味する.
教科書・参考書:
- 教 科 書 : 特に使用しない.必要に応じて印刷物を配布する.
- 参 考 書 :
- 本郷廣平 著 「電波工学の基礎」(実教出版)
- 細野敏夫 著「電磁波工学の基礎」(昭晃堂)
- 徳丸 仁 著「基礎電磁波」(森北出版)等
参考:無線従事者資格
第1級陸上無線技術士
電気・電子工学科の学生は,電波工学を含む所定の科目の単位を修得していれば,
第1級陸上無線技術士
の試験科目のうち,
「無線工学の基礎」の科目を免除されます.
第1級陸上特殊無線技士,第3級海上特殊無線技士
電波法の改正により,
学校卒業者に対して,特定の無線従事者資格の免許が
付与されることになりました.
本学電気・電子工学科の卒業生のうち,
この「電波工学」を含めた所定の科目を履修し卒業した者は,
申請によって,
第1級陸上特殊無線技士,第3級海上特殊無線技士
の免許を取得することができます.
詳しくは履修要項を参照して下さい.
<参照>使用したアンケート用紙
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