電磁波伝搬解析

地理情報に基づいた電磁波伝搬解析とその可視化(理論)
 
   移動体通信の発展により,移動体端末(携帯電話、無線LANなど)の利用者が増え,場所を問わず利用されています.このような移動体通信において利用者が快適なサービスを受けられる環境にすることが重要となります.しかし,高層建築物が建ち並ぶ大都市や屋内における複雑な構造により基地局アンテナからの電磁波が届きにくく,たとえ届いたとしても反射や回折,透過を繰り返し電磁波が減衰してしまうため,サービスを受けることが困難となってしまう地域が存在してしまいます.よって,基地局アンテナを適切な場所に効率よく配置する必要があります.本研究では,ある地域における地理情報を詳細に知ったうえで,その情報を元にSBR法(Shooting and Bouncing Rays method)と呼ばれる方法や高周波漸近解法を用いて,基地局アンテナから放射された電磁波の電力密度強度を解析し,その解析から電磁波の伝搬を可視化することを目的とします.
 
 
 
透過波の電磁波伝搬シミュレーション(理論)
   
   本研究では室内や,直接波の届かないところへの透過波の伝搬を予測するために,遮蔽物,および地理情報を読み込むことにより,伝搬をシミュレーションできるようなプログラムを開発し,電磁波伝搬シミュレーションの円滑性と即時性を追及することを目的にしています.そのために必要な理論式を計算により求め,状況に適した反射係数や透過係数を代入することにより透過波の伝搬を予測します.伝搬シミュレーションは,プログラムをFORTRAN77で作成し,送信点からの電波を追跡し,遮蔽物を透過し受信点に到達したものの電磁界を予測することによって行っています.
   
 
 

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