高窪先生,電子情報通信学会論文賞を受賞!

 本学科教授の高窪 統 先 生が, 電子情報通信学会第57回論文賞を受賞されました. この賞は高窪先生 が共著され,電子情報通信学会に投稿した論文: "Low Voltage OTA Using Two-MOSFET Subtractors between Rails", IEICE Trans. Fundamentals 2000 年2月号掲載に対して送られたものです. 受賞理由には,「アナログ・ディジ タル混載集積回路の開発が盛んになり,ディジタル回路は微細化CMOSテクノロ ジーによって,集積度,速度,電力のスケーリングが進んでいるが,アナログ 回路は逆に微細化によって動作性能の達成が容易ではなくなった.特に低電源 電圧化の流れに対しては,アナログ信号の精度やダイナミックレンジの確保だ けでなく,アナログ回路自体の構築が困難になっている.本論文で提案された 低電圧OTAは,これまでの演算増幅器等で常識的に用いられて来た要素回路, すなわちテール電流回路(定電流回路を不要とし,全体回路の電源・グランド 間を最小限度のMOSトランジスタ2素子で構成し,画期的な低電源圧化を図った. 電源減算回路を用いて入力電圧Vin1 - Vin2 をシフトし,これらの電圧Vin1 - Vc,Vin2 - Vcを電源ミラー回路を共通負荷とする一対の反転増幅回路(インバー タ)に入力すると,入力電圧差Vin1 - Vin2 に比例した電流Ioutが出力できる. この場合,OTAの増幅度であるトランスコンダクタンスgmは入力同 相電圧Vin1+Vin2の影響を受けるが,この依存性を除去するため,さらに電圧 減算回路を組み合わせて電圧シフトを行い,gm 特性が外部電圧Vc のみによって完全に制御されるように工夫している.本論文は低電源電圧の極 限を追求したCMOS構成を提案したものであり,その独創性と有効性は高く評価 され,実用化への期待が大きい」とされています.