Generally, the 3d surface measurement is the most important process for the sample acquisition task by planetary exploration rover.
Measurement accuracy and robustness are key issues for the realization of autonomous sample acquisition.
Explaining three-dimensional shape measurement using shadow in this page.

研究背景

マニピュレータを用いた土壌等の直接観測,試料収集では詳細な情報が得られるため科学者からの期待が大きい.
通信遅延や容量制限が存在する環境で,岩石等の不定形物を操縦者の直接遠隔操縦によって採取することは,極めて困難かつ低効率であるため,自律化が議論される.
しかし未知自然環境に対する物理接触が伴うため,採取対象及び環境の三次元情報の取得が重要な課題となる.

研究目的

採取対象及び環境の三次元情報の取得をし、マニピュレータによる試料採取を目的とする.

研究内容

一般的な三次元計測であるLRFやステレオ視は,多くの場合屋内環境での使用を前提としており,野外自然環境下では光学条件変化によって信頼性が低くなる.
宇宙環境等の未知環境での使用を考慮した場合,強い直射日光によりテクスチャ認識が不能な状況もあり,画像処理だけでの対応に限界もある.

ここで太陽によってできる影境界に着目し,本研究室では影を用いた三次元計測として,
  • エネルギー照射装置を搭載することなくアクティブステレオ法を実現したShadow Range Finder:SRF
  • 投影された影によりステレオ法の対応点検出問題を大幅に改善したShadow Casting Stereo:SCS
を提案・研究している.
  • Shadow Range Finder : SRF
  • 影は光を遮る物体形状,光源方向,投影面の形状の三要素にて決定される.
    これらの内,二つが既知の場合,残りの一つが推定可能となり,影また影境界を用いた光切断法が構成可能となる.

    光源方法の同定に太陽方向センサを導入し,影平面をマニピュレータの設計及び姿勢パラメータから導出することで基準面を用いずに形状復元することが可能となる.
    プロジェクタ光を代替とした形状計測をするため,マニピュレータの構造部材中で直線となっている部分の影を用いて影全体について距離測定を行う.
    これにより,影の平面が投影面を切断するときの切断線像を得られる.
    マニピュレータを移動させることにより影を移動させることにより投影面を走査する.
    これによりマニピュレータ周辺の作業空間の三次元形状を取得する.
Fig. Measurement by using Projection of Shadow
Fig. Target Environment Original Image
Fig. Range Intensity Image
  • Shadow Casting Stereo Image : SCSI
  • ステレオ法の最も重要かつ困難な問題は左右の画像における対応点を正確に求めることであり,ステレオ法の対応点問題において,曖昧さの問題は必ず生じる重大な問題である.

    対応点問題を改善するため本研究室では,影が入っていないステレオ画像と,入っているステレオ画像を利用したShadow Casting Stereo Imageを提案・研究している. 画像中の影及びその境界は,エピポーラ線上に明確な特徴点を作り出す.
    その結果,計測領域の影の当たる画素位置を対応付けることとなり,対象となる画像の地面領域のテクスチャが少なく,通常のステレオ法ではマッチングが困難であっても,SCSIでは探索範囲が絞り込むことができ,影のエッジをテクスチャとして利用することによりマッチングが取りやすくなる.
Fig. Measurement by using Projection of Shadow
Fig. Target Environment Original Image
Fig. Range Intensity Image
Study of serial link multi-leg system using an ultrasonic motor for rough terrain environment exploration

研究背景

近年,月や火星などの惑星探査において,「ローバ」と呼ばれる探査ロボットを用いた探査活動に大きな期待が寄せられており,ミッションごとに様々な観測機器が搭載される. しかし,このような宇宙機器は,打ち上げにかかるコストが莫大なため,搭載機器の省電力化やその小型・軽量化が必要である.
このため,従来使用されてきた電磁モータに代わる小型かつ高性能なアクチュエータとして,本研究室では超音波モータ(USM:Ultra-Sonic Motor)の研究が行われている. 近年では複雑かつ高精度な駆動が求められる駆動機器への応用や小型化が求められるロボティクス分野にも適応が期待されている. 超音波モータは超音波振動と摩擦によって駆動するアクチュエータであり,他のアクチュエータに比べて次のような特徴がある.
  • 小型・薄型・軽量高トルク,高推力
  • 機械応答性が高い
  • 無通電時に保持トルクを有する
  • 静音性に優れる
  • 磁気の影響を受けず,電磁波も発生しない
これらの優れた特徴を有していることから,駆動部において小型・軽量化及び省エネルギ化が見込まれる.またこれらの特徴から今後の航空宇宙分野に必要と考えられている.

研究目的

USMの駆動原理は複雑で入出力関係を表す有効な解析的モデルが導出されていない. 本研究では実際にUSMを用いたドライブユニットの開発を行い,それを歩行ロボットの脚機構やマニュプレータ等のシリアルリンクシステムへと適用し,その有用性を示すことが目的である.

研究内容

  • 多脚歩行ロボットへの適用
  • 車輪では走行不可能な地形での探査に適した多脚歩行ロボットにUSMドライブユニットを適用する. このロボットには,宇宙環境では限られたリソースで作業をするため,高い踏破性とエネルギ効率(低消費電力)が求められる.
    ロボットのコンセプトイメージは以下のようになっている.
    Fig. HEXAPOD Concept image
    脚機構はメインアセンブリを1・2軸ユニット,3軸ユニットと分けている.
    それぞれが異なる形状をしている理由は,慣性モーメントを加味しギヤ比が異なるためである. また,3軸ユニットに関しては以下のドライブユニットを用いている.他にも,2軸ユニットにおいても見た目は違うが,3軸ユニットと同様の構造を採用している.
    Fig. Leg Unit
    Fig. Properties Leg Unit
  • 多脚歩行ロボットの評価
  • USMは圧電素子に高周波の交流電圧を与えることで生じる振動を用いて駆動するモータである. このため,USMの駆動原理は複雑で入出力関係を表す有効な解析的モデルが導出されていない. そこでシュミレーションではなく,実際にUSMをロボットの脚機構に組み込み,動作させ消費電力に関して有用性を示す.
    まず,このロボットの歩行アルゴリズムに関して,トライポッド歩容を想定したときの動作結果は以下のようになる.
    Table. Electricity consumption
    Fig. Try pod walk
    上図からもわかるように,トライポッド歩容の1サイクルにおいて,2軸は動作と静止を繰り返しており,その比は動作:静止=4:6である. また,静止している時の保持電力はゼロである.なぜなら,USMドライブユニットのセルフロックが有効に機能しているためである.これより,システム全体における最大消費電力をDCモータの保持電力分抑えることができる. 次に各軸の消費電力量を下図に示す.このグラフより平均すると1軸あたり15.7[Wh/1DOF]の消費電力を削減することができる.また,これはシステム全体(11.2[Wh]+18.0[Wh]+18.0[Wh]=42.7[Wh])の約57.8%である.
    Fig. Maximum Powerk
  • 時分割運動制御
  • シリアルリンクシステムの一例として,マニピュレータがある.近年マニピュレータの省エネルギ化を目指した研究が多くなされるようになった. 従来制御手法では,多関節マニピュレータの場合,各関節すべてにアクチュエータ・モータドライバを配置し,各関節は目標値に向かって同時に動作する.
    その結果,以下の3つの問題点が考えられる.
    • 各関節が関節停止時においてもエネルギを消費していること
    • 複数の関節を同時に動かすことをしているため,同時駆動中には大きな消費エネルギを必要とすること
    • 各関節にすべてのモータドライバを配置することによって待機電力を多く消費していること
    下図のマニピュレータでのサンプル採取における各関節の駆動率を見ると,半分の時間は停止していることがわかる. しかし,マニピュレータの姿勢保持にも電力を必要とする.そのため姿勢維持にかかる電力を低減できれば省電力化が可能となる.
    そこで無通電時に保持トルクのある超音波モータを用いる方法を本研究室では採用した.これによりマニピュレータの停止時間中に消費する電力をゼロにすることが可能となる. 超音波モータをマニピュレータに用いることにより消費電力を気にすることなくモータを停止させることができる. それを利用し本研究室は時分割運動制御(TSMC:Time Sharing Motion Control)を提案した. これは複数のモータを一つずつ動かすことで作業完了までの時間が伸びるが,ピーク電力を低減することができる. これにより電源回路への負担が低減できるとともに,高負荷がかかってもバッテリの最大電流を上回ることがなくなりロバストな運動制御が可能となる. さらにサンプル採取完了までの時間が伸びることで太陽電池からの総電力供給量が増えるため電源系の負担をより低減できる.
    またモータを一つずつしか動かさないため駆動関節以外のドライバは待機状態となる. そこで複数のドライバを用いるのではなく一つのドライバを切り替えることで複数のモータを動かす方法を提案した. これによりドライバの待機電力の低減および重量の低減を可能とする.
    Fig. Driving Rate of Actuators
Study on Hypersonic motor for planetary exploration rover to use in vacuo.

研究背景

宇宙機のアクチュエータに要求されるものは次のようなものがあげられる.
  • 小型,軽量(輸送コストの軽減のため)
  • 省エネルギー(宇宙ではエネルギーが限られるため)
惑星探査ロボットの開発において,これらの条件を満たす超音波モータが適任であると考えました.

超音波モータとは,ロータとステータで構成され,ステータに電源を印加することで振動しその振動による滑りでロータが回転する仕組みになっています.摩擦がそのトルクに直結します.
その特徴としては以下のものが挙げられます.
  • 小型,軽量
  • 無通電時に高トルク(静止トルクが大きい)
  • 省電力

研究目的

ロータとステータの接触面には程よい摩擦力が必要です. つまりこの摩擦材によって超音波モータの性能が決まります.
通常,摩擦材にはテフロン等の樹脂を使用しますが,樹脂は真空環境下において劣化してしまい使用できません. そこで真空で使用可能な超音波モータの開発が研究目的となりました.

研究内容

  • 問題点と解決方法
  • 超音波モータの真空環境下使用の問題点
  • 摩擦材が劣化して接触面の摩擦が上昇
  • 摩擦が上昇することで摩擦熱が上昇
  • 熱膨張により更に摩擦が上昇
  • 摩擦熱がトルクを上回り停止
  • 熱対流が起きず温度が上昇し駆動特性が変化
  • 駆動周波数が変化し回転数が低下
  • 回転を維持できず停止
  • 真空で劣化を起こさない銀を摩擦材に使用
    回転を維持するために周波数を制御
  • 銀薄膜による摩擦材
  • 銀薄膜の特徴
  • 真空で劣化を起こさない
  • 低摩擦
  • 流動性がある
  • 削れても再結合するため半永久的に持続(モータに直接蒸着できないのでシリコンを挟みます)
  • 真空での性能向上は見られるが,接触面がざらつき剥離してしまう.そのため,表面を研磨して剥離を回避する.
  • 駆動時間の変位
  • シリコン300nm,銀50nmで蒸着後,真空での連続駆動試験を行う.
    1. ステータを研磨
    2. ロータをアルマイトを剥がす
    3. ロータ, ステータ両方に蒸着
    この手順で駆動時間を延長できた.
  • 駆動周波数制御
  • 温度により駆動周波数が変化
    周波数を変化させないと駆動周波数から外れるため,周波数を変化させることが必要となる.
    そこで駆動回路を作製(発振にDDSを採用),することでプログラマブルに周波数が変更可能となる.
    これによりディジタル処理のままモータを制御できるようになりました.